@techreport{oai:nier.repo.nii.ac.jp:00000459, author = {角屋 , 重樹}, month = {Mar}, note = {「学校における持続可能な発展のための教育(ESD)に関する研究」の最終報告書の概要は以下の通りである。 「Sustainable Development:SD」とは,「将来の世代のニーズを満たす能力を損なうことなく,現在の世代のニーズを満たす開発」(国連ブルントラント委員会,1987)や「人間を支える生態系が有する能力の範囲内で営みながら,人間の生活の質を向上させること」(IUCN/UNEP/WWF,1991)と定義されている。そのための教育が「Education for Sustainable Development:ESD」である。つまり,ESDとは,環境的視点,経済的視点,社会・文化的視点から,より質の高い生活を次世代も含む全ての人々にもたらすことのできる開発や発展を目指した教育であり,持続可能な未来や社会の構築のために行動できる人の育成を目的としている。 我が国では,新学習指導要領で規定されているように,持続可能な社会の構築の観点からの指導展開が求められている。例えば,小学校家庭科において,持続可能な社会の構築など社会の変化に対応して,主体的に生きる消費者としての態度を育成することや,中学校理科において,自然環境の保全と科学技術の利用の在り方について科学的に考察し,持続可能な社会をつくることの重要性を認識することなどのように,各教科等の特質等に応じたESDの実践が期待されている。 本研究では,学校現場にESDをわかりやすく紹介し,教員がESDのカリキュラム開発や実践を行えるようになることを目指して,ESDたらしめている要件は何かということを明らかにするために研究を進めてきた。その中で,ESDの枠組みとして,持続可能な社会づくりの構成概念やESDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度などを明らかにし、その実践例を示した。さらに,平成23年度は,ESD固有の価値として「有限性」の概念,「未来像を予測して計画を立てる力」や「自己制御力」を育成する実践のあり方を追究し検証した。 次に、学校におけるESD関連プログラムの国際比較研究を行い、ESDの国際的な潮流をまとめた。ESDは世界のいろいろな国で行われているが,価値・道徳教育としての位置づけ(インドや中国),学校全体の取組としての位置づけ(イギリス,ドイツ,ニュージーランド),DeSeCoコンピテンシーとの深い関係性(ドイツ),環境教育を基礎とした取組(オーストラリアやニュージーランド),民主主義教育としての位置づけ(スウェーデン)など,その展開方法は多様である。  最後に、ESDを普及するために日本で行われている幾つかの教員研修プログラムを紹介した。 本報告書は,日本の固有のESD研究として,新しい研究領域の開発を期待して,世に問うものである。}, title = {学校における持続可能な発展のための教育(ESD)に関する研究〔最終報告書〕}, year = {2012} }