@techreport{oai:nier.repo.nii.ac.jp:00001885, author = {掘越, 紀香}, month = {Jan}, note = {近年,幼児教育・保育の質がその後の育ちと学びへ影響することや,幼児期に育まれた非認知的スキル(社会情緒的スキル)が生涯にわたって影響すること等が,海外での縦断研究において示されている。国内では,ベネッセ教育総合研究所(2016)が,保護者を対象に 3歳児から「幼児期から小学1年生の家庭教育調査」を実施し,幼児期に必要な力の1つとして「学びに向かう力」を取り上げて分析し,小学生以降も継続中である。また,東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センターCedep・ベネッセ教育総合研究所(2021)では,保護者を対象に「乳幼児の生活と育ちに関する調査」として縦断研究を実施しており,現在は0~3 歳児期の認知発達や社会情緒的発達について報告している。国立教育政策研究所が平成 27~28 年度に行ったプロジェクト研究「幼小接続期の育ち・学びと幼児教育の質に関する研究」では,保護者と保育者・小学校教師を対象に,対象児について 5 歳児と 1 年生の時点で,社会情緒的スキルの「育ち・学びを支える力」と,認知的スキルや生活スキルの「学び・生活の力」について試行的に検討している(国立教育政策研究所,2017)。しかし,国内では,非認知的スキル(社会情緒的スキル)と認知的スキルとの関連について,乳幼児期から縦断調査した研究は多くはなく,乳幼児期から児童期にかけての教育の意義や,幼児期の教育・保育がその後の育ちや学びに与える影響を検討する研究の蓄積は,引き続き大きな課題である。 また,非認知的スキル(社会情緒的スキル)に関わる自己抑制・自己調整や,学業成績に関わる認知的スキル等と関連すると考えられ,近年注目されているのが,実行機能(EF:executive function)である。実行機能は,「目標志向的な,思考,行動,情動の制御」を行う能力であり(森口,2015),抑制,シフティング(切替え),ワーキングメモリ(更新)の3つの下位要素から構成され(Miyake et al., 2000),特に幼児期に発達する力とされている(森口, 2012;2015;2016)が,日本での研究蓄積はまだ十分ではないという現状がある。 そこで,本プロジェクトでは,幼稚園,保育所,認定こども園の 3 歳児から小学校 2 年生までの育ちと学びに関し,同じ幼児・児童を対象に継続的に調査し,「社会情緒的スキル(育ち・学びを支える力)」「認知的スキル(学びの力)」「生活スキル(生活の力)」や「実行機能」等を捉え,その関連性や発達的変化,影響について検討することを目的とする。 なお,本中間報告では,幼児期(3~5 歳児)の「学び・生活の力」と「育ち・学びを支える力」に関する質問紙調査の結果に焦点を当てる。}, title = {幼児期の「学び・生活の力」「育ち・学びを支える力」の関連や発達的変化等 (プロジェクト研究「幼児期からの育ち・学びとプロセスの質に関する研究」 幼児期の育ち・学び調査(質問紙)結果の中間報告)}, year = {2022} }